◎はじめに◎
ここは、父の集めたぐい呑みを紹介するサイトです。
当初は自宅で病気療養する父を喜ばせたくて、ホームページを作る事を思いつき
とりあえず木箱を次々と開けて、写真をとってアップロードしただけ、という形で作り上げました。
いつか父が元気になったとき、一つ一つ説明を聞きながら
作り直そうと思っていた中、父は亡くなってしまいました。
公平で、穏やかで、自由で、生きることを楽しむ人でした。
大好きな父でした。
父の病気を知ってからは、悲しみで胸が押しつぶされそうになり、
亡くなった今もまだ、心の底では、父の死を受け止められない自分がいます。
もう、二度と会えないのだという現実を真っ向から見据える勇気がないのです。
辛い気持ちのまま、実家のリビングを見回すと、
当然のようにあちらこちらに父のぐい呑みが置いてあるのがわかります。
父が愛してやまなかった、たくさんのぐい呑み。
同時にそれは、父が唯一の孫に当たる私達夫婦の子供に残してくれたものでした。
父はここにいる。そう感じた瞬間から、心が少し軽くなりました。
「よい物をたくさん見なさい。」
生前の父に何度も言われた言葉です。
悪いこと、悪いものを見て、批判したり、悲観的になったりするのではなく、
いいもの、いいことに出会って、信じる力、楽しむ力を身に付けてほしいと願って
言った言葉ではないかと、今は解釈しています。
平凡な生活をしてきて、これといった特技ももたない私は、何においても自信が持てず
信じること、心の底から楽しむこと、にいつも臆病です。
いい物をたくさん見て勉強をし、いつか「本物」というものを見る目を持てるようになれば、
それが、確固たる自信につながり、この先もっと楽しく自由な人生を送れるような気がしています。
いい物を見ること、知ること。
まずは父の残してくれた焼き物をきっかけに始めてみようかと思っています。
焼き物の作品を見て、「ああ、素敵だな」「ああ、趣があるな」という
感想は出るのですが、その素敵だ、趣があるなと思える根元は何にあるのかは全く掴めないでいます。
「釉薬って?かいらぎって?無形文化財って?」と右も左もわからないところからの出発。
ゼロからの焼き物の旅でありますが、焼き物を通して父が見ていたもの、感じていた事を
少しでも知りたいと思い、知識を深めた後に、
人生を楽しむことに、主軸をおいていた父の生き方そのものも理解できるように
なっていれればいいな、と思っています。
もう二度と生きている父と話をすることは出来ませんが、
焼き物の中から、父からの思いを感じることは出来ます。
焼き物を通して、何かを教えてくれる気がします。
私には、父に似たところがある、夫がいます。
彼も父を慕ってくれていて、今では私よりも焼き物に熱心です。
これからは、二人で焼き物探訪を続けていくことになるでしょう。
ぐい呑みが好きでこちらを訪れて来て下さった方、
焼き物についての確かな情報を求めて来て下さった方、
申し訳ありませんが、今現在ではこのように不確かな情報ばかりのサイトです。
でも、これから、勉強を重ねて、少しでも充実したサイトになるようにしていきたいと思っています。
どうぞ、学んでいく行方を見守っていってください。よろしくお願いします。
2005/7/11・・・うず
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